なぎさのSMロック道 2013年04月
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    阿波丸事件

    我が君 キヨタソは元超お嬢様の激セレブ
    96歳にして、幼少のころは幼稚園に通われ、姉やだのばあやだのが
    身の回りのお世話をするご身分でテニスやフランス刺繍がご趣味の超お嬢様
    かつてはF原家の右筆係を務められた御家柄であらせられました(本人談)

    その姉である千代子さんが嫁いだ末雄さんは大陸を股にかけるバリバリの商社マン
    当時染料や人口甘味料(サッカリンやズルチン等)を商う商社を
    染料問屋が合同出資してO阪合同(現存)という名前で設立し、中国へ進出
    やり手の末雄さんは上海や北京を飛び回る商社マンとして大活躍しておりました。


    ばあちゃんの家系には、昔から言い伝えがあり、第一子が男子の場合
    生んだ娘は24で亡くなるというモノ


    そして 千代子さんが産んだ第一子は奇しくも男子 敏一伯父(健在)でした。





    そして1945年3月



    千代子が24歳になった春の事



    太平洋戦争が激化し、日本が劣勢を極めついに満州国を放棄し
    来るべき本土決戦に備え、何とか本国へ物資を持ち帰ろうと画策した結果
    当時日本郵船の威信をかけて作られた、ハワイ航路就航予定であった
    超豪華客船「阿波丸」に白羽の矢が立ったのでした。

    阿波丸は大戦中日米協定の中で、攻撃してはならない船
    緑十字船として国に徴用され、戦時中多くの人や救援物資を運んでいました。
    そこに金属や弾薬、ガソリン、航空機の部品等の軍需物資を大量に積み込み
    秘密裏に本土に持ち帰ろうとしたのです。


    1945年3月28日
    貨客船「阿波丸」の船底には大量の軍需物資が積まれ、客室部分に要人をはじめ
    2000人の帰国を急ぐ人々が乗船し、シンガポールを出港しました。

    末雄さんは戦局の悪化を心配し、自分と息子、そして嫁の妹である喜世を残し
    ひとまず先に千代子と千代子の母を日本に帰国させるため、途中の寄港地台湾から
    二人を阿波丸に乗せたのでした。



    そして 1945年4月1日

    台湾沖を航行中、阿波丸はアメリカ海軍の潜水艦クイーンフィッシュにより
    レーダー探知され、緑十字の船にも関わらず、警告も行われないまま
    魚雷による雷撃を受けてしまいました。


    阿波丸は日本郵船の技術を全て結集して作られた船であり
    船倉の気密室は4つ造られ、その3つを失っても浮かんでいられるよう
    綿密に綿密を重ね、設計された不沈船と言われた船でありました。

    その気密室に何故か綺麗に4発穴をあけられた阿波丸は
    日本最終決戦の頼みの綱である大量の物資と共に
    2000人以上の人々の本国への切ない想いを乗せたまま

    あえなく台湾沖に沈没したのでした。


    海面にびっしりと浮かんだ漂流物と2000人を超える人々は
    戦果を確認するために浮上してきたクイーンフィッシュ号に
    唯のひとりも救助されることなく、  全て   深い海の底へ没しました。





    世界最悪の海難事故と言われるタイタニックでさえ1500人の犠牲者でした。




    なのに我が国の 阿波丸事件は 明らかに人為的な沈没であるにも関わらず

    2000人を超える人々を失った、事実上の世界最悪の海難事故であっても

    社会科の教科書にその名の一文字も記載されない

    多くの人が知らないまま終わる悲しい歴史です。



    戦争の引き起こした悲しい歴史の 更にその裏側に閉じ込められた

    忌まわしくも決して掘り起こしてはならない、暗い歴史です。







    その後 中国に残された末雄は、ひとり残された息子敏一の養育に困り
    妹である喜世を後沿いにめとりました。


    戦後 本国へ帰ってきたものの、末雄は重い肺結核に倒れ
    喜世との間に授かった女児4人を残し帰らぬ人となりました。

    男児を1人も授からなかったためか、喜世は壮健で現在に至ります。



    言い伝えが 真実であったかどうかは その名を継ぐ者の

    最後の生き残りである祖母の血だけが知っているのでしょう。






     




    この文面は私の祖母が繰り返し語ってくれた話をそのまま記載した物であり
    史実と違う点があるかもしれない事を
    どうぞご容赦くださいますようお願い申し上げます。



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